卒業式式辞

平成二十九年度卒業証書授与式 式辞

卒業式

 草木が芽吹き、春の訪れを感じる今日の佳き日、ここに大阪府立みどり清朋高等学校 第八回卒業証書授与式を挙行いたしましたところ、公私共にご多用にもかかわりませず、大阪府教育庁御代表様をはじめ、多数のご来賓の皆様のご臨席を賜り、門出に華を添えていただきましたこと、高い所からではございますが厚くお礼申しあげます。


  ありがとうございました。


 卒業生の保護者の皆様、本日はまことにおめでとうございます。今、晴れやかに巣立ちゆくお子様たちの姿を目の前にされ、幼い頃からの生い立ちを思い出されるなど、感慨も一入のことと存じます。これまでの限りない愛情とご苦労に対しまして、深く敬意を表し、今日の日を迎えられたことを、心からお祝い申しあげます。


 また、この間、本校の教育活動のために多大なご支援、ご協力を賜りましたこと、全教職員を代表し、あらためて厚くお礼申しあげます。


 八期卒業生の皆さん。おめでとうございます。この三年間は決して楽しいことだけではなく、辛いことやしんどいことがたくさんあったことでしょう。そうしたさまざまな壁を乗り越えて、あなたたちは晴れの日を迎えることができました。本当に頑張ってこられました。まずは、今日、この卒業式という晴れやかな場に立っている自分を誇りに思ってください。


 とともに、決して忘れないことは、保護者の方々をはじめとしてあなたたちを支えてくれた多くの方々の存在です。
その方々への感謝の気持ちを忘れてはなりません。あらためて心に深く刻んでください。

 

 今、卒業式に臨み、あなたたちの脳裏にはどんな思い出が去来しているのでしょう。


 冷たい雨の日も強い風の日も通い続けた通学路、普通科総合選択制最後の学年として学んだ多様なエリアの授業、
仲間とともに熱中した部活動、クラスの団結を意識し、励まし合い、時にはぶつかり合って作り上げた体育大会や文化祭、地域の保育園や小学校、福祉施設を訪問した実習や交流活動での出会い、進路目標に向かって勉学に打ち込んだ日々。
そのいずれであっても、一生懸命の自分がそこにいるはずです。また、側には大切な仲間がいたことでしょう。


 その記憶の一つひとつが自分の宝物であり、いつまでも心の中で輝き続けるに違いありません。



 また、あなたたちが、今、そうであるように、ここにいる先生方もあなたたち一人ひとりと向き合ってこられた中で、 さまざまな思いを持たれていることと思います。


 私はほんの一年足らずしか皆さんと一緒にいませんでした。しかも皆さん一人ひとりとの関係はあまりにも希薄です。
そんな私が深く関わってこられた先生方の思いを受け止めて代弁することは到底できることではありません。ただ、
先生方のあなたたちへの思いは、あなたたちが思っている以上に深いものであることを伝えておきます。
その思いを感じて、何より健康を第一に、いつまでも元気でいてください。

 

 さて、この学び舎を巣立ちゆくあなたたちに考えてほしいことがあります。
「人は何を大切にして生きるか。幸せに生きるとは何か。」についてです。
今まで学んだことの全てを、出会った人、体験したことの全てをつないで、精一杯考えてください。
 日本の家庭にテレビゲームが流行し始めた頃、ある番組でレポーターが日本の子どもたちに、「今、欲しいものはありますか?」と質問している場面を見たことがあります。

 「はい、はい、はい!」

 我先にと、たくさん手が上がり、次々といろいろなモノの名前が出てきました。日本の子どもたちには、欲しいモノがいっぱいあります。

 

 次に、モンゴルのある村の子どもたちに全く同じ質問をしてみると、子どもたちは一瞬考えて、明るく「何もいらないよ。」と答えたのです。レポーターは続けて訊きます。「日本の子どもたちは楽しいおもちゃや便利な道具、おいしい食べ物など、いっぱい欲しいと言ってるよ。ここにはそんなモノは一つもないのにいらないの?」
 すると、子どもたちは即座にこう言いました。「いや、ここにはいっぱいあるよ。こんなに広い原っぱがあるでしょ。羊やヤギもいっぱいいるし、馬もいるよ。空もこんなに広くて、夜はきれいな星でいっぱいだよ。
川もあるし、ほら、向こうには山だってある。家族や友達もいる。だからこれ以上何もいらないよ。」

 

さて、同じ質問を大人にすればどんな答えが返ってくるのでしょう。日本もモンゴルも、どちらの子どもも、とても素直で実直です。

 「生きるとは何か、幸せとは何か。何を大切に生きていけばよいのか。どんな人間の社会を作れば良いのか。」

 今、この多様な価値観の中で、しっかり考えて何が良いか判断し、行動することが求められているのです。

では、具体的にどうすればよいのでしょう。


 本校の校訓である「誠実・信頼・創造」はまさにその答えの一つです。

 まず「誠実」であること。「信頼」は、今を懸命に生きることで得られること。そして、考え行動し続けることで新たな道が拓け、未来への「創造」が生まれること。本校で学んだことを礎に、いのちいっぱいに生きてください。


 皆さんの前途が幸多いものとなることを願っています。


 終わりにあたり、ご来賓、保護者の皆様、みどり清朋高校は皆様のご支援、ご協力のおかげで、第八期生を世に送り出すことができました。心から感謝申しあげますとともに、従前にもまして、本校へのご支援、ご協力を賜りますようよろしくお願い申しあげます。

 みなさんが、やさしさと思いやりに満ちた豊かな人生を歩まれることを祈念して、私の式辞とします。

                     平成三十年三月一日
                     大阪府立みどり清朋高等学
                      校長 中須賀 久尚                      


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