秋の授業探訪12〜2年「世界史A」
今日は2時間めに2年1組「世界史A」の授業を見学しました。テーマはローマの世界です。紀元前6世紀末に王を追放して始まったローマ共和政がどのように変化していったか、そして、地中海を征服しどのように統制していったかについて、詳しく学んでいました。
平民だけの民会である「平民会」、元老院やコンスル(執政官)の決定に拒否権を行使できる平民出身の「護民官」が設けられたこと。慣習法をはじめて成文化した「十二表法」が5世紀なかばに制定、そして、紀元前367年のリキニウス・セクスティウス法、紀元前287年のホルテンシウス法によって政治的に貴族と平民が同等となったことは、とても大きな意義があるでしょう。しかし、実質的には元老院が指導権を持ち続け、中小農民の重装歩兵の軍事力を中核にして周辺の都市国家を次々と征服し、分割統治によって被支配人の団結と反抗を巧みに予防したことが広い範囲を征服するポイントになったようです。
歴史を学ぶことは、現代と次代の人間の社会について考えるヒントになります。ローマの統治はギリシアのポリスとどこが違うのか、その結果どうなったのかを学び知ることは、今の時代を生きる私たちの社会を考える時に役立ちます。生徒の皆さんには「学ぶ意味」についてよく考えて学んでほしいと願っています。