蟋蟀が鳴いています
日付が変わりました。自宅で湯舟に浸かっていると、小さな窓からころころとエンマコオロギの鳴く声が途切れることなく聞こえてきました。毎年、立秋の頃に聞こえ始めるので、そういえば今年はまだ聞いていないことに気づいたところでした。外に出てみると、蛙の声より勝って聞こえてきます。エンマコオロギの大合唱です。
今夜から鳴きはじめたのではないことは明らかでした。おそらく今年も立秋の頃に鳴きはじめていたのでしょう。ただ、そのことに今年は気づくことができませんでした。虫や花のように、光や風を感じて季節の移ろいを知る感性を育みたいと、生徒たちに「コオロギの鳴きはじめの日」を問う宿題を課していたのに…と悔しさが込み上げてきます。
蟋蟀と蛙が鳴く地面を、17番目の月が明るく照らしています。今月は旧暦のように日付と月の形が一致しています。8月3日は三日月、7日の七夕は上弦の月、そして15日は台風で見ることができませんでしたが満月でした。今夜は右側が少し欠けているのが分かります。まだまだ暑い日が続きますが、夜は秋の気配で満ちています。