選挙について考える
敗れはしましたが、会長候補の南光さんの行動や態度はとても立派でした。彼女に投票した212票という数は決して少なくありません。会長になった南さんは、他の人に投票した人の想いも十分受け止めながら行動することが大切です。
日本において公職選挙の選挙権年齢を20歳以上から18歳以上に引き下げる法改正が行われ、平成28年6月22日から適用されました。高校生の中には在学中に選挙権を取得する場合も生じており、高校で政治的教養を育む教育を推進する必要性が増しています。
「選挙権を持つとは何か」について、生徒の一人ひとりによく考えて欲しいと思っています。
例えば、ある町で行われた1つの席を決める選挙で、Aさん、Bさんの2人が立候補し選挙が行われた結果、投票率が50%で、Aさんがそのうちの55%、Bさんが45%の得票率でAさんが当選しました。この場合、Aさんはその町の有権者の0.5×0.55=27.5%、Bさんは22.5%の方が支持したことになります。この数の違いが大きいか小さいかは人によって意見が異なるかもしれませんが、ただ、客観的な事実としてこの違いによってAさんが、この町の代表になるわけです。
また、その町で生まれ育って18歳以上になっても、日本国籍を所有しないために選挙権を持つことができないままでいる人も少なくありません。この事実についても私たちは知っておく必要があります。
このようなことを全て認識したうえで、Aさんは町の代表として政治を行う責任があると思います。「民意を反映する」とはそういうことだと感じています。
生徒の皆さん、政治に参加するとは、どういう意味を持つのか、自分でよく学び、理解し、しっかりと自分の意見を持つ人になってください。
校庭に黄色いチューリップが咲いています。