幕藩体制の確立〜3年「日本史B乙」A
幕藩体制を確固たるものにするためには、朝廷を監察することも躊躇しませんでした。力のある西国大名の監視も担うために京都所司代を置き、その任に就かせました。生徒たちは教科書や図解、用語集も使いながら真剣に授業に取り組んでいます。
「教科書にある『禁中並公家諸法度』に何と書いてあるか読んでみましょう。」先生の言葉に生徒たちは教科書を手に取り読みます。
「天子御芸能の事、第一御学問也。」
「政事に口を出してはならぬ。」を言い換えていることが容易に分かりました。
本校で用いている日本史の教科書(1979年発行)は、私が高校生の時に使っていた教科書と同じ出版社です。たまたま捨てずに持っていたので、禁中並公家諸法度の資料を見比べると、同じ出版社なのに抜粋して掲載している条文が半分異なっていました。幕府の朝廷に対する姿勢が、より明確に表出している条文へと焦点が動いているようです。これは、史実の捉え方について時間と共に動くことを示しています。