小説を読み、ともに考える〜3年「現代文B」A
「バグダッドの靴磨き」の話しは12歳の少年アメフドを通して描かれていますが、戦火のバグダッドに生きるまだ幼いアフメドの心情を本当に理解することができるのでしょうか。この小説のポイントはそこにありそうです。
次の班は続きの185ページの下の段3行めからです。
「アフメドはザマアミロと罵っていたのに何故自己嫌悪に襲われたのでしょうか。グループで考えてください。」
本文の文節の一つひとつに宿る筆者の思いをアフメドによってどんなふうに描かれているのでしょう。「自分にこの小説が書けるか、なぜ書けないのか、書くには何が必要か。」こんな問いかけを自分にしてみても面白いかもしれません。そして意外と早くアフメドの心情を想像できるようになるかもしれません。
小説は「読み手に想像の余地を残している」所がこの上なく面白いのでしょう。
最近、また、小説を読むようになりました。この日はちょうど江宮隆之の「白磁の人」を読み終えたところでした。場面設定も内容も全く異なりますが、重なる所も多くありました。
最後に、たくさんお金をもらった少年は「60ドルでコルト拳銃が2丁買える」と喜んで言います。この言葉を通して筆者は何を伝えようとしているのでしょう。奥行きの深い作品だと思いました。発表者はとても真面目に真剣に取り組んでいました。