平安時代の生活を調べる〜2年「古典B」
秋雨前線が南海上へと移動し、天気が回復してきました。今日は2時間めの授業が終われば、一旦解散して、八尾プリズムホールに再集合し、午後から文化行事を行います。生徒の移動を考えると心配でしたが、晴れてきそうでよかったです。
2時間め2年4組の「古典B」の授業を見学しました。担当は池田先生です。古典の授業で学習する文学作品は、平安時代の貴族によって執筆されたものが多く、「源氏物語」を頂点とする物語や、「自照の文学」と言われる「土佐日記」や「更級日記」等の日本特有の日記文学はこの時代につくられたものです。
池田先生は、1年生の時に学習した「伊勢物語」や、今、学んでいる「源氏物語」等の理解を深めるために、清少納言や紫式部が活躍した当時の生活について、調べ学習の課題を出されました。提出は一週間後、国語便覧やインターネット、図書館の書籍等、自分で決めたテーマについてできるだけ詳しく正確に(出典を明確にして)分かりやすくまとめることが求められます。今日はその手掛かりになるようなクイズを出されていました。
内裏(宮中)の敷地は? 宮中に入ることができた女性はどんな女性か? 当時は何歳から結婚できたか? 平均寿命は何歳ぐらいか? 一般庶民の生活はどんなであったか?風呂は? トイレは? 食事は? 住居は? など、今の私たちの生活が当時はどうであったか、宮中と庶民との違いにも触れながら、次々と生徒と一緒に考え想像していきます。
また、清少納言と紫式部との性格の違いや、紫式部が清少納言の事を良く思っていなかったこと、その根拠が日記に記されていること等、とても興味深い話も折に触れて挟まれます。
なんでもインターネットで調べたらすぐにわかるので、調べ学習もささっと終わらせてしまうことができるでしょう。しかし、原作をじっくり読んだり、川村裕子氏の書籍を読んで調べたりすると、さらに当時の様子が目の前に見えるほどになるかもしれません。インターネットには確かかどうか疑わしいものもあるので、鵜呑みにするのはあまりお勧めではありません。
当時の様子をよく知ったうえで、もう一度読んでみると、ずいぶん違った感覚になるかもしれません。古典の文学作品を楽しみながら読めるようになるといいですね。