08.28.火  
字をデザインする@
 放課後の教室が賑やかになってきました。文化祭はクラスにとって一番大切な行事と言えますが、文化部にとっては1年間の地道な活動の成果を見せるかけがえのない機会です。また、授業で制作した作品の展示や研究の展示発表の公開の場でもあります。

 南館2階の書道教室前には「勇猛果敢」の言葉らしい勢いのある大きな文字が架けられています。今年の文化祭で書道部はどんなパフォーマンスを見せてくれるのでしょう。とても楽しみです。

 墨と筆で「勇猛果敢」を見事に表現するのが書道ならば、美術の授業では文字はそのデザイン性が際立ちます。

 隣の美術教室前には2年生美術U選択生の授業作品が展示されています。自由な発想でオリジナルの漢字を一文字作り、色や形や飾りをつけて字の意味を表現するというものです。これがなかなか面白く、生徒の豊かな発想力と表現力に感心しました。



08.28.火  
字をデザインするA
 ぱっと見て本当にありそうな字もあります。「強」のつくりの下に「心」を加えて「強い気持ち」、衣偏に「髪」と書いて「ウィッグ」、馬偏に「回」、またはさらに「馬」を加えて「メリーゴーランド」。小さく綺麗な花飾りのデザインが施された字が2つありました。「美」を偏に「髪」を旁に書いたものと、「髪」の字の「友」が「女」になっているものです。2つとも意味は同じ「ラプンツェル」でした。なるほどです。

 「笑点」の名解答のような作品もたくさんあります。「『夜』」の下に『働』を3つ並べて『夜景』、夜景は夜に働いてくれる人がいるからある。」という言葉には思わず感心しました。「『音』を『愛』するで『ダンス』」、「『愛』の隣に『勇』を書いて『アンパンマン』」、「魚偏に『少女』と書いて『ポニョ』」など豊かでユニークな発想に脱帽です。

 そもそも漢字は「魚」のようにそのものの象形を表して作られたものだと思うと、生徒たちが考えた漢字が本当になるかもしれないと思いました。「『回』の中に『針』と書いて『時計』」という作品もありました。「時計」はもともと「土圭」と書いたそうです。土を重ねて高く盛って作った「日時計」が時計の始まりだったことが伺えます。漢字の表記と発音のルーツを探究するのも面白そうです。