08.23.木  
第1回職員実働防災訓練@
 今夜21時頃台風20号が徳島県に上陸したようです。中心付近の気圧は965hPa、最大風速は40m/s、今、大阪でも風雨が激しくなってきました。これから夜半にかけてさらに厳しくなりそうです。最大限の注意が必要です。

 午後から「第1回職員実働防災訓練」を行いました。午後1時半、図書室に集まりました。評価者として、大阪府教育庁教育振興室保健体育課、東大阪市危機管理室、学校運営協議会委員地域代表、福島大学うつくしまふくしま未来支援センターをお招きし、学校関係者や地域の方など71人の方にお越しいただきました。台風接近の中、まことにありがとうございました。

 本校の教職員も合わせて図書室は超満員、司会進行は保健主事の関本先生です。ご来賓の紹介、各班長の紹介がありました。続いて趣旨説明と、皆で要項の冊子を見ながら、本日の目標と研修のスケジュールを確認しました。

 生徒役として、硬式野球部と硬式テニス部から24人の生徒たちに協力してもらうことになっていましたが、訓練開始直前に大阪府に暴風警報が発表され、見学者の方々に紹介だけして下校してもらいました。右大腿部の裂傷、頭部打撲、過呼吸等が書かれたゼッケンをつけてもらい、やる気満々で協力してくれていました。ありがとうございました。



08.23.木  
第1回職員実働防災訓練A
 生徒の下校指導と安全確認のため10分遅れで訓練を始めました。

 「緊急地震速報。四国沖で地震発生。強い揺れに備えてください。」
教頭先生の全校放送が流れました。マグニチュード8.4、最大深度6強の南海トラフ地震を想定。発生時刻は9月5日13時50分、ホームルーム中で文化祭準備を教室でしているところです。30%ガラスが破損し、校内の5%の人が負傷する設定です。

 まず自助、自身の安全を守ります。揺れが収まってから対策本部担当が事務室前に集まり、対策本部を設置します。大勢の見学者の中、AEDやトランシーバ、避難経路図や生徒名列表など落ち着いて準備します。



08.23.木  
第1回職員実働防災訓練B
 事務室前に集まった先生方に副本部長が各班長に指示を出します。まず、点検班がトランシーバを持って移動。ペアで行動し危険箇所等の報告を本部に入れます。

 「2階川側渡り廊下陥没、D階段損壊激しく通行不可、4階非常階段扉開かず…」などたくさんの報告が本部に集まってきます。立て続けにたくさんの情報が飛び込み、対策本部がパンクしてしまいました。その時に再び緊急地震速報、強い余震の発生です。ところが作業を中断して誰も自助の体制を取る余裕がありません。本部前が騒然となっています。情報を聞く人、周囲に伝言する人、掲示板に記入する人などもっと行動を明確にして分担しないといけないことが分かりました。

 やってみないと分からないことがいっぱいです。



08.23.木  
第1回職員実働防災訓練C
 「保健室は使用可能」「食堂火災なし3人グラウンドへ避難」「プール修理見積もりの外来者2名もグラウンドへ避難」…、報告を聞いて記録し、避難経路・避難場所の確定、救護室設営、対策本部移動などの指示を出します。

 変更した避難経路の連絡と避難開始の放送を入れました。放送による指示の言葉が長すぎると自分で伝えながら痛感しました。放送はもっと端的でないと伝わりません。大失敗の1つです。

 対策本部をグラウンドと保健室の間に移動しました。すでに(生徒を連れて)避難してきた先生方がグラウンドに集まり出しています。どこにどのように並ぶか、誘導してきた先生が指示しています。台本にはなかったことです。

 保健室が救護室として機能し始めました(怪我をした生徒の対応をしています)。トリアージをして救急搬送の優先順位を決めます。大けがをした生徒の受け入れ病院が見つかり、保護者とも連絡が取れ、車で迎えに来ました。

 点検班の先生方が避難誘導しながら校舎内に生徒がいないのを確認して、危険箇所に立入禁止のロープ張りをしていきます。



08.23.木  
第1回職員実働防災訓練D
 欠席生徒を除いた全生徒がグラウンドに集まり、点呼が済みました。ところが今西先生がいません。どうやら生徒を心配させまいと大怪我をしているのに気づかれないようにしながらグラウンドまで連れて来たようです。その後が分かりません。集まっているうちにグラウンドからいなくなったとのことです。

 探しに行った足立先生と城戸先生が体育館トイレでうずくまっている今西先生を発見し、本部に連絡が入りました。直ぐにストレッチャーを向かわせます。今西先生が運ばれてきました。受け入れる病院の準備もでき、車に乗せて救急搬送しました。

 集まった生徒を安心させながら、欠席している生徒の安否確認を担任の先生がしているところです。

 ここまでで地震発生時に校内のすべての人の一次避難が完了しました。教頭先生が終了宣言をしました。地震発生から30分16秒かかりました。



08.23.木  
第1回職員実働防災訓練E
 図書室に戻って班ごとに振り返り発表し、課題などを共有します。ほとんどは台本にある指示の文言や行動に対する問題点の指摘でした。やってみて実際的でない所が浮き彫りになります。
 また、自分の行動についての振り返りも重要です。今回の訓練で分かったのは、職員が指示する側と指示される側に分かれ、そのまま反省する側と反省を求める側に分かれてしまう傾向があることです。そうではなく、一人ひとりが自分の行動について振り返れるような内容の訓練を企画しないと、訓練の意義が弱くなってしまうと強く感じました。

 なかなか難しいです。



08.23.木  
第1回職員実働防災訓練F
  「重要書類搬出・備蓄物管理・配給」班からこれからの備蓄についてどうするか考えるべきだという発言がありました。まさに喫緊の課題です。今、学校で生徒たちを留め置くことができません。

 各班の発表のあと、質疑応答で地域の方から使用する無線の使い方に係るご教示がありました。

 続いて内部評価者の報告がありました。主に対策本部が的確に動いているか見てもらっていました。本部立ち上げ時のバタバタをきっちり指摘してもらいました。



08.23.木  
第1回職員実働防災訓練G
 最後に外部評価者として来賓のうち3名の方に話してもらいました。新池島町会長で学校運営協議会委員の高田さんは、地域と一緒になった実働防災訓練の提言を、教育庁保健体育課の木場主任からは、訓練を繰り返すことの重要性を、そして、福島大学の本多特任教授からは、実際に被災した体験から、振り返りで悪い所をきちんと指摘できるところが良かったこと、訓練を繰り返しながら「想定外」を「想定内」にどんどん入れることの重要性について話されました。

 今回やってみて、たくさんの課題が見つかりました。その課題をそのままにせず、一歩一歩進めたいと思っています。目的は、巨大地震で亡くなる人がいなくなることです。

 台風20号接近の中、多数ご来校いただき本当にありがとうございました。今回の訓練を通して一番よかったのは、私たちみどり清朋の教職員が協力して実践し、ともに考える時間を共有できたことです。教職員のみなさん、学期始めのご多用の中ほんとうにありがとうございました。