声の主
いつのまにかツクツクボウシが鳴いています。中庭のクスノキや体育館前のサクラの高い枝から聞こえていますが、なかなか声の主を見つけることができません。さすが天敵に見つかりにくいようにしているだけのことはあります。
2、3匹代わる代わる鳴いているようです。私には同じようにしか聴こえないのですが、当のツクツクボウシにすれば違って聴こえているのでしょうか。ヒトとは聴こえる音域も異なるので、どんなふうに聴こえているのか知りたいものです。
夕方、今度は「ピィーヨ、ピーヨ」と甲高い大きな鳴き声が中庭の上の方から聴こえてきました。何度も繰り返すので声の主を見つけようと中庭へ出ると、ちょうと校舎の屋上に立っているアンテナから飛んで行くのが見えました。「ついていないなぁ」と思っていると、またどこからか飛んで戻ってきました。口にはスズメガでしょうか、虫を咥えています。
先ほどの鳴き声とシルエットからヒヨドリのようです。繁殖期には昆虫をよく食べると本に載っていました。先ほどの鳴き声は伴侶を呼んでいたのでしょうか。
曇天の空の下、季節は秋へと向かっています。