07.12.木  
3年「物理」〜北山本小3年生と一緒にロケット@
 今日2時間めの3年「物理」の授業はグラウンドです。生徒は18人、担当は今西先生、吉崎先生です。ペットボトルに水を入れて飛ばす「水ロケット」の予備実験をするためです。
 ペットボトルロケットの発想は、ジュースの容器にペットボトルが使われるようになって間もなく登場しました。ペットボトルに水を適量入れて空気を注入し、発射させると閉じ込められた空気の圧力で水を押し出し、その反動で飛びます。
 生徒たちは、発射台の角度、ペットボトルのサイズ、注入する水の量など、どの条件のときに最も遠くまで飛ぶか考えます。空気抵抗や風の影響を受けやすいので、飛距離を計算して予測するのは難しいですが、対照実験を重ねるうちに、ロケットは気まぐれに飛ぶのではないことがわかってきます。

 簡単にロケットの原理がわかる実験です。1977年8月20日に打ち上げられたボイジャー2号は、太陽をめぐる惑星の引力を利用して、木星、土星、天王星に接近し、そして打ち上げから12年と5日の歳月を経て遠く離れた海王星の上空約5000qまで接近し、撮影に成功しました。人間の能力の凄さに驚愕するばかりです。ボイジャー2号の海王星接近の成功は、ゴルフに例えると、ここからパターで打ったゴルフボールを北京まで転がしてカップに入れるほどの難しさだと聞いたことがあります。

 生徒たちはいろいろ条件を変えて実験を重ねていました。



07.12.木  
3年「物理」〜北山本小3年生と一緒にロケットA
 さて、水ロケット実験の授業は、本校生徒が地域の小学生に教え、交流するために今西先生が用意してくださったものです。3年理系物理選択者ならではの「生徒による出前授業」です。
 10時20分、かわいい小学生がやってきました。八尾市立北山本小学校3年生27人の子どもたちです。恩智川を挟んで西側のすぐの所にあります。暑い中、小学校から2列に並んで歩いてきてくれました。ちょうど10分程かかったそうです。

 早速、高校生が子どもたちの前でロケットを飛ばします。「うわぁ!」と歓声が上がりました。今度は子どもたちがロケットを飛ばす番です。



07.12.木  
3年「物理」〜北山本小3年生と一緒にロケットB
 発射台は全部で6台あります。それぞれ分かれてロケットに水を入れ、栓をして空気を入れます。「1、2、3、4、…、30。」さあ、準備完了です。今度は発射のカウントダウンが始まりました。「5、4、3、2、1、発射!」

 「ビューン…」 かっこよく遠くまで飛んでいきました。ところが、なかなかうまく飛ばないものもあります。空気がうまく入っていなかったり、入れた水が抜けたり、ワイヤースイッチのレバーがうまく動かなかったりと、失敗することも少なくありませんでした。



07.12.木  
3年「物理」〜北山本小3年生と一緒にロケットC
 生徒たちは3時間めの授業があるので、子どもたちと別れてそれぞれの教室に戻りました。今西先生がロケットのしくみを説明され、各班に分かれて実験です。みんな一生懸命です。
 発射の角度は45度より少し高めに設定した方がより遠くに飛ぶようです。

 子どもたちにとっていい時間になったでしょうか。小学校の先生方には今日のために、いろいろと準備されたことでしょう。ありがとうございました。この数年間途絶えていた北山本小学校との交流が復活した記念すべき日になりました。今日をスタートにして、少しずつつながりを深め、子どもたちが主役になる地域交流を大切にしたいと考えています。