02.24.土  
梅が香に
 「梅が香に のっと日の出る 山路かな」 芭蕉

 梅の香りたつ季節になりました。自宅近くの梅も見頃を迎えています。

 ところで、梅というと「炭俵」の冒頭を飾る芭蕉の一句が浮かんできます。高校生の時に学んだ「軽み」の世界観。51歳にして最後の春となった彼の思いはどんなであったのでしょう。自分では決して浮かんでこない「のっと」の表現に圧倒され、心を持って行かれたのを今でも鮮明に思い出します。

 本を読むと、自分の感性や信条をくすぐられることがあります。高校生までの間に、そんな力をもった優れた本と出会うことが大切だと思います。大きなクスノキの木洩れ日がゆらゆらと柔らかく石畳の道を照らしていました。



02.24.土  
図書室のディスプレイ
 南側が開けた明るいグラウンドが見える南館3階の図書室のディスプレイには感心させられます。いつ行っても新しい話題の本があるだけでなく、各教科の授業で「今学んでいること」に関係する本が飾られているのです。
 図書室担当のY先生と図書委員の生徒たちによる抜群の選書です。図書室に入ると、今、どんな本がよく読まれているのか、今、授業でどんなことを学んでいるのかがよく分かります。

 考査が終われば、卒業式、そして長い休みがあり、終業式のあと、また長い春休みがあります。電子書籍が流行っていますが、程よい重さの本を手に取り読み味わうものよいでしょう。考査が終われば、休みを迎える前に図書室にぜひ寄ってほしいと思っています。感性に響く本が、のっと現れるかもしれません。