01.16.火  
朝のであい
 寒さも和らぎ、穏やかな朝を迎えています。薄青の空の山際が白んできて太陽が顔を出そうとしています。すぐ上には刷毛で描いたような雲が青紫に佇んでいます。頭上には真綿色のひつじ雲がおぼろげに色づいています。空高く鳥のさえずりも聞こえてきます。

 この瞬間の景色を切り取りたいと、学校の見えるいつもの土手のポイントで自転車を停めてシャッターを切っていました。すると、すぐ側に自転車を停めてこちらを見ている女性がにっこり微笑んで話しかけてきました。
「鳥ですか。」
「いいえ、いつも通るこの道からの景色が好きで、今朝も美しくて思わず撮っていました。」
 女性は目を細めて、私の顔を見ました。
「そうなんですか。この場所はちょうどあの丸い建物が見えていいですものね。」
 女性も毎日この道を通ってられるようです。
「いろんな鳥もたくさん来ますしね。」
「そうですね。」
 スマホをポケットに入れて自転車に戻り、一緒に学校の方へ向かいました。この道を通うようになってもうすぐ1年になりますが、本当にいろんな野鳥がやってきて毎日のように立派なカメラを持った方々がいらっしゃいます。
「今はそこの橋を渡った所にベニマシコが来ていますよ。」
「そうですか。」
 そういえば数日前から、学校のすぐ横の橋を渡った枯草の茂みにレンズを向けている方がいらっしゃるのを思い出しました。
「ベニマシコってどんな鳥なんだろう。」
そう思いながら、謎が一つ解けたことに自転車で並走している女性に感謝の気持ちが湧いてきました。
「実はここの校長なんです。いつもこの道を通るのが楽しみで…。」
「そうなんですか。私十年ほど前にここで琴を教えてもらっていたんです。三好先生に教えていただいて、演奏も生徒さんと一緒にしたり、とても楽しくさせてもらっていました。あの琴は清友高校から引き継いだものと聞いていました。」
「三好先生は今も教えに来てもらっていますよ。生徒も毎年授業で琴を習っていますよ。」
 そう言うと、女性はとても懐かしく嬉しそうにされていました。
「琴はやめてしまったのですが、今はギターをしています。音楽が好きでしてね。」
「よろしいですね。また、いつでも来てくださいね。ありがとうございます。」

 私が土手の道端に自転車を停めた時から始まりました。そして通りがかった女性が私に気づき、声をかけられたのです。僅か5分ほどの出来事ですが、こんなふとした出合いから新たなつながりができる事が嬉しく、感謝の気持ちで満たされました。本校に想いを持たれている方は、この地域にたくさんいらっしゃるのだと改めて思いました。

 ベニマシコはスズメの仲間で雄の冬羽は胸・腹・目先が紅赤色に染まり小さくて美しい鳥のようです。



01.16.火  
3年「幼児体育」@
 日一日と3年生の授業はあと僅かになってきました。今日は2時間めの幼児体育を見学しに行きました。今月から生徒企画版「ミニ運動会」をしています。
 幼児も一緒にできる(あまり気にしなくて良いようです)体を動かすゲームを一人ずつ考えて、それをみんなで行います。1階の授業で3種目ずつ、それぞれ考案者がゲームの説明をしてから始めます。どうせするならと、5人ずつ紅組白組に分かれて競争です。
 何やら楽しそうなゲームが始まりました。
 



01.16.火  
3年「幼児体育」A
 始めは「障害物競争」です。@フラフープの輪から輪へとポンポン→A両足首を結んでピョンピョン→B網くぐってスルスル→Cバットを立てて額に付けて10回転グルグル→D椅子の下をスルリン→E寝転がってゴロゴロ を次々にクリアして先にゴールしたほうが勝ちです。バットの周りを10回転は必死でやるとフラフラになりそうです。それにしてもこのゲームはだれが考えたのでしょう。最後のただ寝転がってぐるぐる回りながらゴールするという発想に感動してしまいました。中学や高校では見たことがありませんが、幼児にはこれが一番盛り上がりそうな気がしました。考案者にあっぱれです。

 2種目めは「クルクル回って借りもの競争」です。今度は15回もバットの周りをまわらないといけません。フラフラになりながら体育館中央に置かれた紙に書いてある言葉を読んで、例えば「サッカーボールを取って蹴りながら帰る」というように、使う体育用具を取りに行き、指示された通りにしながら帰ります。これも簡単ですぐにできそうで分かりやすいゲームです。みんなフラフラになりながら楽しそうです。



01.16.火  
3年「幼児体育」B
 最後のゲームは「フラフープ取り合い合戦」です。コートのまん中に並べて置いたフラフープを自分の陣地まで運びたくさん運んだ方が勝ちです。体育大会でよく行われる「棒引き」のフラフープバージョンです。先生の「よぉーい」で一斉に飛び出しました。みんなフライングです。仕切り直してスタートしました。速い速い! 真ん中に置かれたフラフープは一瞬にしてなくなりました。結果は…10対10、引き分け。奇数ににないと勝負がつきません。25本にしてもう一度しました。13対12、紅組の勝ちです。
 
 保育園や幼稚園で行う幼児体育は先生の創作性にかかるところが大きいでしょう。生徒はとてもいきいきしていました。子どもたちみんなが安全に楽しくできるメニューを考えて、将来人気者の先生になってください。楽しい授業でした。ありがとうございます。