09.26.火  
3年日本史演習
 今日は、日本史演習、福祉実習、地理Aの3つの3年生の授業を見学しました。3年生は普通科総合選択制の最後の学年です。火曜日の3、4時間めは2時間連続授業で、この時間に普通科総合選択制の特色ある授業が集まっています。

 3時間め、O先生の日本史演習を見学しました。受験で日本史を必要とする生徒が多く受講しています。教科書、資料集を横に、先生が作ったプリントに重要語句を書き込みながら、先生の説明を聞きながら、大切な内容をノートにメモを取っています。
 講義は、「君たちは、世の中で起きていることをどうやって知るか?」という問いから始まりました。「スマホ、PC、新聞…」次々と生徒が答えます。「では、それらはすべて真実か?」「真実かどうかをどのようにして判断するか?」なかなか難しい問いですが、とても大切な問いかけです。
 
 今日は1931年から1934年までの史実を2時間かけて学びます。資料集に載っている1931年9月19日の新聞記事を読み、いつ、どこで、何が起きたか、一緒になって考えます。そして、その後、日本がどのような道を進むことになるか、1929年世界恐慌の影響も踏まえて考えます。

 2時間連続はなかなかハードですが、生徒は集中を切らすことなく、意欲的にしっかりと学んでいます。重要なポイントを明確に示しながら進む分かりやすい授業でした。



09.26.火  
3年福祉実習
 4時間めは、K先生の「福祉実習」を見学しました。今日は手話の学習です。まずは電子黒板に指文字の五十音を映し出して復習です。濁音は指文字を右にスライド、半濁音は上にスライドなども確認し、どんな言葉も指文字で伝えられるようになるのが第一段階の目標です。生徒はわずか6人、和気藹々と楽しく学んでいます。

 次の目標は、手話で1分間の自己紹介をすることです。そのためにいろいろな手話を学びます。「はじめまして。私の名前は○○○○です。みどり清朋高校3年○組です。よろしくお願いします。…」みんなほぼほぼ覚えていました。続いて「おはよう」などの挨拶や、「祖父」「娘」など家族の紹介に必要な単語を学びます。先生が教え、生徒が真似をします。わいわいと生徒も先生もとても楽しそうです。

 さらに、数字の手話の学習です。「8」の指使いが難しそうです。私もやってみましたが、小指を曲げると薬指も曲がってしまい、なかなか思うようにできません。「80、800、8,000」と1万まではできるように、と先生が伝えられていました。

 まだまだ、どんどん新しい手話を覚えていきます。「数字アラカルト」では、「私は6時半に家に帰ります。」のように数字を含んだ文が表せられるように教えてもらいました。

 授業の終わりに曜日の表し方を学びました。とにかく生徒も先生も楽しそうです。聴覚に障がいのある人にとって手話はかけがえのない言語です。この授業を受けている6人だけでなく、生徒や私たち教職員も全員使えるようになりたいと思います。
 K先生の溢れるような笑顔がとても印象的な授業でした。



09.26.火  
3年地理A
 今日も気温がかなり高く30℃を超えています。エアコンをつけ、6時間めはS先生の地理Aの授業を見学しました。選択者は10人。今日の授業の内容は、「人間は何を食べてきたのかシリーズ」の「スパイスは大地の香り〜カレー」についてです。前回、カレーに関するVTRを見たようです。授業の初めに、前回のVTRを見ながら書き込んだプリントの解答を配られていました。カレーには実にたくさんの種類のスパイスが入っているようです。

 すると、「はぁい、注目してください!」と、S先生が楽しそうに何やら銀色にピカピカ光る丸い大きな筒のようなものを掲げてみんなに見せられました。インドの弁当箱ダッバーです。ステンレス製の4段重ねのとても立派なものです。

 中に入っていたのはカレーではなく、たくさんの種類のスパイスが瓶ごと入っていました。コリアンダー、シナモン、ナツメグ、ターメリック、グローブ、カルダム、クミンシールです。それらを、生徒のテーブルに置き、一つ一つ臭いを嗅いでみようと、S先生は楽しそうです。クミンが日本のカレーの臭いでした。また、インドでターメリックと呼ばれているものはウコンだそうです。特に強い臭いはしませんでした。スパイスを回している間に、他の人は気候区分の世界地図の色塗りをしていました。

 さてさて、まだまだこれではすみません。次に手に持って見せられたのは、@タクラマカン砂漠の砂、Aゴビ砂漠の砂、B黄砂 がそれぞれ入った瓶でした。シルクロードを通ってさまざまな文化が伝わりました。
 さらに、赤米、黒米を見せながら、「最初に日本に伝わってきた米は赤かった。祝事の時に食べる赤飯はもともと赤米であったようです。」と、とても興味深い話をされました。先日、明日香の里で見つけたと、赤米、緑米、うるち米のドライフラワーも見せてもらいました。

 世界中に人がいて、そこに生活がある。たくさんある中の一つの扉を開けて、異郷の地へと誘ってもらっているような気持ちになりました。ありがとうございました。